職人の技とこだわりの素材
もっと知ってもらいたい
あご野焼
伝統の技を受け継ぐ職人が一本一本焼き上げる長岡屋茂助のあご野焼!
「あごってなぁに?」「どうやって作ってるの?」など原材料の「あご」のことや、製造工程、美味しさの秘密など、もっと詳しく楽しくあご野焼を知ってください。
飛魚(トビウオ)のことです
山陰では「あご」と呼ばれています
そのあごの身をすりつぶしあご野焼は作られます。
あごは、島根の沿岸全域で多く獲れ、脂が少なくさっぱりとして、高タンパク質なヘルシー魚です。
粘り気も身も多く、 生で食べるよりもかまぼこ素材に適した魚です。
平成元年には、「島根県の魚」に指定されています。
特徴はもちろん大きな胸びれ!
大きな胸ビレを広げて海面上を飛ぶことができ、その距離は数百メートルともいわれます。
あごは表層魚といって海面近くを泳ぐ魚です。
このため大型の魚に補食されやすくそれから逃れるために飛ぶと言われています。
大きな胸びれと腹ビレをうまく使いグライダーのように滑空します。
郷土が育んだ山陰の味
山陰地方では飛魚のことを「あごが落ちるほどうまい」ことから「あご」と言います。
5月頃から日本海を産卵の為北上してくる旬のあご(飛魚)をすり身にし、山陰の地酒を混ぜ合わせ焼き上げたあご野焼。
山陰産まれ郷土が育んだふるさとの味です。
素材へのこだわり
旬である時期の飛魚(あご)しか使用しない
味の決め手である魚の新鮮さ、旬の飛魚(あご)だけをすり身にし冷凍保存しております。
以前は冷凍保存技術がまだなく、飛魚(5~7月が旬)を使った特製蒲鉾は夏季限定商品でしたが、 冷凍保存しても魚の繊維が壊れない技術が開発され、あご野焼を通年お客様に楽しんでいただけるようになりました。
素材と製法で伝統を受け継ぎ
飛魚(あご)のすり身も自社製造
十分吟味した材料を使用し、つなぎである澱粉を一切使用しておりません。
飛魚(あご)のすり身も自社で魚をさばいてつくっています。
茂助ではあご野焼の原料のあごのすり身から自社で製造!
素材を吟味しているから美味しさはもちろん、安心・安全を追求できる。
あご野焼が出来るまで
茂助では大量生産の機械化が進む中、現在も伝統の技術で職人が1本1本手作りで焼き上げています。
手作りだから味わえる伝統の味を守っています。
その伝統の味が出来上がるまでをご紹介します。
-
1
すり身のけずり・解凍
冷凍保存してある飛魚のすり身をブロックカッターでけずり、サイレントカッターでさらに細かくします。
-
2
塩ずり
石臼で塩を加え粘りをだす。塩ずりをすることにより蒲鉾本来の弾力性がうまれます。
-
3
本ずり
塩ずり後、秘伝の配合した調味料を加え石臼でじっくり時間をかけて練り合わせます。
美味しさの為に出来ること、その手間は惜しまない。
削り・塩ずり・本ずりこれらの作業を全て終えるのに3時間ほどかかります。
1つの機会で全ての作業をすることも可能ですが、それでは野焼本来の弾力性が失われてしまいます。茂助では、一つ一つの工程をそれぞれ分けて作業し時間をかけるからこそあご野焼本来の弾力性が味わえます。 -
4
巻き付け(成形)
成型台に調味料を添加し終わったすり身を伸ばし平らにします。 平らにしたすり身をたけべらで、芯棒にすり身を巻きつけていきます。 近年、蒲鉾業界も機械化が進むなか、弊社は手作りを貫き通しています。 これには、昔からの伝統を守るという思いと、茂助のあご野焼は他にはない程の大きさでこの大きさを機械化するということは難しいのです。今でも職人が一本一本手作りで作っています。
必見!職人の技01
茂助のあご野焼を手に取ってみてください。均一な太さでなめらかです。
職人が一本一本巻き付け整えてます。 -
5
焼き
野焼専用焼台に成形したすり身をのせ焼き上げていきます。
一本一本焼き加減を見ながら温度を調節し焼き上げていきます。
焼きあがってくると表面が火膨れの状態になります。
その時火膨れたたき棒(針がついている棒)という道具で表面を刺して焼きムラを押さえ、火の通りをよくします。
また、あご野焼の皮が茶色い色をしているのは火膨れたたき棒で刺すことにより、すり身に混ぜてある調味料が表面に染みでてそれを加熱するので、あの茶色い色の皮ができるのです。
もし調味料が入っていなければ、あご野焼は表面が白い色のあご野焼になります。必見!職人の技02
焼き上がりを均一にするために細かな温度管理は重要です。
職人の手焼きだからこそ出来る見事な焼き上がりを確認してみてください。